ラリマーが持っていた羊皮紙の紙面をセイクリッドに見せつける。
そこに記されている文面をぱっと目にするや否や、セイクリッドが急に強気な態度になった。
「ふん、そんなことだろうと思った。
やっぱりこの証書は偽物、君がでっち上げたものじゃないか」
「え?何で?」
「僕を甘く見ないで欲しいね、こういう証書には必ずその商業組合の紋章が入った羊皮紙を使うんだ。
でもこの羊皮紙にはモルダ家の紋章が入っている。
おまけにこの紙に使用されている印は赤色だ、本物には緑色の印が使われる」
「おや、あんた本物の証書知ってるんだ」
シャロアが口を挟む。
途端、セイクリッドの表情が得意気なものから一変した。
墓穴を掘ったのだ。
偽物だと見破ったということは本物を知っているということ、つまり契約を結んだことが事実であると自白したも同然である。
してやったり顔で、ラリマーは一番上に出してあった羊皮紙を外した。
するとその下から、セイクリッドが言った通りの証書が出てくる。
「そう、セイクリッドの言うとおり、この証書はさっきオレが適当に写したものだ。
王家の紋章入りの羊皮紙もピウが持ち出していたからそれを拝借しましたー」
「嘘をつくな。お前は城に侵入して僕の部屋から盗み出したんだろう。
異国の人間とはいえ重罪だ」


