極彩色のクオーレ







セイクリッドの表情がみるみるうちに険しいものになっていく。


同時に不穏な空気が街民たちの間を走った。


調教師と購入した大型獣。


鋭い者なら連想することができるだろう。


実際、セドナとシャロア、ギベオンはピンときた顔つきになっていた。


ラリマーが顎に指をあてる。



「ふーん、てことは、ルースの周辺にいたあの獣はあんたの私物だったんだな。


通りでいないはずのハウンドやキマイレナまで森にいたわけだ。


じゃああの獣たちはあんたを見ると怯えて服従するように躾られていただけで、あんたに特別な力があったんじゃないのか。


とすると自作自演かよ、迷惑千万だぜ」



セイクリッドが片頬だけで誤魔化すように笑った。


彼は気づいていなかった、優しく頼りになる王子様の顔が外れかかっていることに。



「何を根拠に言っているんだ。


僕がそんなことをするわけがないだろう」


「シラを切るのか?ここに証拠があるんだよ」


「ふん、そんな紙などいくらでも捏造できるさ。


僕を陥れるために君が書いた偽物なんじゃないのか?


まったく身に覚えがない話をされるのは困るなあ」


「偽物ぉ?これは歴とした本物だよ」