極彩色のクオーレ






腰に手を当てて振り返り、ギベオンが得意げに鼻を鳴らした。



「ふん、王族の人間を直属で警護してる衛兵だから手強いかなーって思ったけど、大したことないや。


つまんないな、張り合いなさすぎるよ」


「ぎ、ギベオン、油断したらダメだよ?」



大口を叩き始めた悪友に、ケセラは恐る恐る注意する。



「はあ?別に油断なんかしてないけど」



と案の定、冷たい口調と共につんと横を向かれてしまった。


すごいな、と思う。


単なる自惚れかもしれないけど、そうであったとしても、自分よりもずっと強い相手を下に見ることができる彼女の図太さに驚いた。


いつもそうなので馴れてきつつあったが、改めてそれをすごいと感じる。



「とりあえず、ボクらはできる限りこいつらを足止めしておくぞ。


こんだけ刺激物を食らっていれば、涙も鼻水も顔から出るものぜーんぶ止まらなくなるから、そう簡単には身動きできないだろうけどね。


さっすが、ボクって天才〜」



今日のギベオンはかなりご機嫌だ。


即席でこしらえた計画が成功したからだろう。


けれども原案者はケセラでそれを統括したのはセドナ、一行を落とすだけの穴を用意したのはニコである。


ギベオンも爆弾でダメージを与えていたが、彼女一人だけの作戦ではない。


そう思ってケセラは何とも複雑な顔をしたが、怒られる気がしたので黙っておいた。