極彩色のクオーレ






「えっ、あいつらどこに行くつもりなんだ!?」



あっという間にこの場を離れていく牡鹿を見送って、ギベオンは驚いた顔で二度見した。


爆弾を投げ込もうとした手が一緒に止まる。



「……多分、ルースに逃げたんじゃないのかな。


あそこにはリビアたちもいるし、このままキューレットに逃げるのはセイクリッドたちの思い通りのことになっちゃうし」


「……なるほどね」



ケセラの考えはおずおずながらも的を射たもののようだったので、ギベオンは素直に頷いた。


それからしばらく後で悔しくなってポカっと一発殴る。



「な、何で殴るの〜?」


「お前が生意気なことばっかり言うからだろ」


「そんなこと言ってないよ!?」


「うるさいな、そんなに爆弾投げつけられたいの?」




こちらに向かって玉ねぎ型爆弾を振りかぶられ、ケセラは反射的に両手で眼前をかばって謝った。


もちろん自分が生意気なことを言ったと認めたわけではない。


ギベオンはピンを抜いた爆弾を後ろへ軽く放る。


また穴の中からくぐもった破裂音と悲鳴が聞こえてきた。


うめき声も一緒に耳に入る。