「あうっ」
「ケセラ、お前はこのことをニコとセドナに伝えて来い。
もちろん狩人たちが足止めしにいくより先にな。
あいつらの話だと、二人は中央塔にいるらしいよ」
「中央塔って、確か今改築作業中だよね?」
「てことは、その中にもグルがいる可能性が高いな。
チッ、どこまでも用意周到だな」
「ま、待ってギベオン、うわあっ」
「わあっ!」
歩き出したギベオンの肩をケセラが掴んだ。
勢い余って、二人一緒に芝生に倒れる。
「痛ってえな、何するんだよ」
「ひ、独りで足止めに行くの?」
「あ?そうに決まってんだろ。
お前が呼びに行くなら、あいつらを尾行してキューレットに行かせないようにするのがボクの役目じゃん。
あっちは馬だし、歩いてるのは鍛え抜かれた王族の衛兵だ。
一般人より歩くのはずっと速いよ」
その通り、庭に来る前に一度ケセラは両者の動きを確認したが、進度はセイクリッドたちの方がずっと速かった。
途中で走られでもすれば追い付けなくなる。


