極彩色のクオーレ






一方、ギベオンは庭の隅にあるブリキをあさっていた。


腕が鈍らないようにとニコが造った物である。


一通り確かめ終えて、ギベオンは鉄製の箱から跳び下りた。



「ちぇっ、なんか使える物あるかなーって思ったのに、何にもなかったぜ。


しょうがない、ボクお手製のこの爆弾で何とかするか……」


「な、何とかって?」


「決まってるでしょ、あの腹黒王子ご一行サマの足止めするんだよ。


ついでにティファニーを取り返して、あのムカつくくらい整ってる顔を一発ぶん殴れたら万々歳だね。


あ、殴る役はセドナか、あいつのお姫様を攫われたんだし」


「そんな危ないこと……!」



にやりと笑うギベオンにケセラが青ざめ慌てて言った。


だが途中で言葉を切り、顔をそらしてぼそぼそ口を動かす。



「……だけど、そうでもしないと、ティファニーを助けられないのかな。


ギベオンが危ない目に遭うのは嫌だけど、でも……」



目を丸くして、ギベオンは悩むケセラを見た。


普段なら「危ないから止めよう」と半泣きで訴えてくるのに。



(……弱虫泣き虫でも、男の子だな、ケセラも)



ギベオンはケセラの横顔を見て笑った。


それはびっくりするくらい優しい微笑みだったが、悩んでいるケセラはそれに気付かない。


認めたものの何だか妙に腹が立ったギベオンに殴られて我に返った。