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「…おいケセラ、勝手にヒビってもいいけど、間違っても泣くなよ。
今あいつらに見つかったら、ボクたちも絶対に襲われるからな」
小声で命じるギベオンに睨み付けられ、デシンを抱えながらケセラは震えて頷いた。
襲われてはたまらない、そんな怖い目には遭いたくない。
自分が睨まれたことによって威嚇し始めたコルルたちを宥め、息を吸って胸を落ち着かせる。
胸ポケットに忍ばせていたオモチャの爆弾を数発手にして、ギベオンは数メートル先のティファニーの家を見た。
「……銃声が聞こえてから、もう大分経つよな。
中はどうなってんだ、見に行ってみるか…」
「ええっ、あ、危ないよそん」
「ばっか……!」
ぎょっとしてケセラの口を塞ぎ、空いている腕で肩を脇に抱えこみ、ギベオンは身を小さくして藪の陰に完全に隠れる。
一人の男がこちらを振り向いたが、しばらくすると顔を元に戻した。
見られていないのをそろそろ確認して、ギベオンはケセラの頭を小突く。
「そんなに見つかりたいのかよ、お前は……。
見つかるならお前一人で勝手に見つかれ、ボクは嫌だからな」


