「うおおっ、大丈夫かケセラ!?
今顔から地面に突っ込んだだろ」
「うわあ、いったあー」
リビアが本当に痛そうに言って首をすくめる。
起こされたケセラの顔は、擦ったところが赤くなっていた。
セドナとハックも顔をしかめながら鼻を押さえる。
けれども転んだケセラは気にしていなかった。
よろめきながらも立ち上がり、歩み寄ってきたニコに体当たりする勢いで飛びつく。
後ろへたたらを踏みながらもニコはどうにかケセラを支えた。
「ケセラ?」
「ニコさん、どうしよう、僕、僕……」
「落ち着いてください、何があったんですか?」
「い、今、森でね、えっと、それで」
「分かった分かった、ケセラ、一旦落ち着こう」
タンザが両手を出して、涙目になり乱れた呼吸のまま説明を始めるケセラを止める。
上下に動く肩に手を載せたハックは、落ち着かせようと一緒に深呼吸した。
「そんなに慌ててどうし……っ」
質問しかけたセドナだが、ふと口をつぐんで振り返った。
瞬間、そこにいた大工や職人たちがサッと顔を背け、今まで止めていたであろう足を動かす。
視線を上げてみれば、窓からこちらを見下ろしていたいくつかの影がすぐに引っ込んだ。


