極彩色のクオーレ






「ハック、落としましたよ」


「あ、いけねえ」



ニコから袋を受け取り、ハックは軽く叩いて砂ぼこりを落とす。


レムリアンの葡萄色の瞳がそちらに向いた。



「そレハ?」


「ティファニーの誕生日プレゼントだよ。


今日の昼休憩のときに用意したんだ。


戻ってすぐに配達の仕事頼まれたから、置いてきそびれちまった」


「用意って、ギリギリすぎるだろ。


誕生日は明日なんだぜ」


「うるせえ、用意しただけいいだろが」


「何を買ったのよ?」


「うおっ、勝手に見ようとすんなリビア!」



慌ててハックが袋をリビアから遠ざけ、いたずら心に火がついたリビアは意地でも見てやろうと熊のぬいぐるみを使う。


ハックは身を翻したり縮めたりして、あちこち素早く動く熊から袋を死守する。


傍から見ていると、まるでハックがリビアに操られながら踊っているようだ。


タンザは荷車によりかかり、やれやれと二人を眺める。


そして、ふと隣にいるセドナの様子が気になって視線を向けた。


セドナはぼんやりハックのプレゼントを見ているが、その目の焦点は定まっていないようだ。