クォンタムは少年の頭から爪先までを、じっくり見る。
それから二人を奥へ連れていき、壊れた重機を指さした。
発掘した鉱物を運ぶためのトロッコだろう。
土砂にでも巻き込まれたのか、側面が大きくひしゃげ、轍もすべて壊れている。
「こいつを直してくれねえか?
その代わり、採掘料は半額にしてやるよ」
「まじですか!?
おい、文句言わずに直せよ」
「何も言っていないでしょう」
少年は隅に集められていた、廃棄の鉄パイプを一本引きずってきた。
錆を落とすためだろう、紙鑢(かみやすり)も持っている。
工具を手にし、瞬く間に修理した。
この間、2分足らずである。
「……すっ、げえ、じゃねえか。
こりゃあたまげた」
ここまでとは思っていなかったのだろう、クォンタムの笑顔が引き攣る。
他の作業員たちが、興味を示して集まってきた。
少年が直し、さらに補強した部分を、驚きの表情を浮かべて見ている。


