オレを見上げる黒目がちな大きな目。 長いまつげ。 抜けるように白い肌。 赤い唇。 ふわふわ柔らかい髪の毛。 「カナ?」 ダメだ、可愛すぎる。 我慢できない。 思わず抱きしめると、教室中に、冷やかしのヤジが飛び交った。 腕の中のハルが、オレの腕から逃れようともがきながら、 「……恥ずかしいから、こういうのやめてって、言ってるのに」 と、困ったように、つぶやいた。