オレは笑いながらハルの靴を脱がせて、そっと抱き上げた。

ふにゃふにゃして抱きにくくて、ハルはみじろぎもしなかった。



完全に寝てる。

寝ているというより、昏倒していると言った方がいいくらいだ。



疲れてるんだよな。

……オレのせいか。



「顔色、悪くない? 大丈夫?」



志穂が心配そうにハルを覗き込む。

オレもハルに布団をかけてやりながら、ハルの様子を見た。



「これくらいなら」

「ホント?」

「後で、ハルの母さんかじいちゃんに診てもらうよ。ぜったい覗きに来るから」

「うん」



それで、ようやく納得したように、志穂は頷いた。