あたしたちは性格の設定を注文しただけで、後の処理はわからない。


「帰って蒼太を確認してみなきゃいけないね……」


そう呟くが、それが本当にできるかどうかはわからない。


下手に動けば身の危険が生じることだ。


「無理はしないでね? あたし、葵にそんなこととてもできなくて……」


考えが浮かんだのはいいけれど、協力できないことに実紗が落ち込む。


「実紗はまず怪我を治さなきゃダメだよ。それに葵君は蒼太よりもずっと狂暴だから、無茶したらダメ」


「……うん」


実紗は小さく頷く。


元々【彼氏人形】に興味を抱いていたのは実紗の方だから、罪悪感を覚えているのだろう。


「今日は久しぶりのバイトだし、頑張ろうね」


「そうだね。できるだけの事をすればいいから出勤してほしいって、店長に言われていたんだった」


「そうなの?」


「うん。ずっと家にいるのも嫌だから、昨日電話してみたの。そしたらじゃぁ今日は出勤してみる? って言ってくれたから」