「何か隠しているんじゃないの?」


実紗がたたみかけるように言葉を続けた。


有里はしばらくの間「何も知らない」と繰り返していたけれど、やがて諦めたように黙り込んでしまった。


「あのお店や人形について、詳しく教えてちょうだい」


「……わかった。でも、教室じゃ無理……」


うなだれてそう言う有里をつれて、あたしたちは3人で場所を移動したのだった。