あたしの部屋の床は大和の特等席。 頭を撫でるとふわふわと手に絡まる毛。 甘ったるい表情に長いまつ毛。 毛布に丸まって眠る大和は ネコみたい。 誰よりも臆病で 誰よりも繊細で 誰よりも減らず口で 誰よりもよわ虫。 大和はずっと前からそうだった。 だけどね、 本当によわ虫だったのは… あたしだった。 ねぇ…大和。 あたし達に別れがくるって大和は想像できた? あたしは―――… .