「俺達スネイク・オーバドゥは、なななんと!オルフェの弟分なのでっす!たまに練習に混ぜて貰ってるんでっす!」


「でっす」


ニヤニヤ顔のハーシーと、最早被せ芸だと言わんばかりの絶妙なマカロンの音が響く。


「ちょい待ち。俺、もうあんた等と組んで一ヶ月だけど、そんなの知らない」


「そりゃそーよ!レンってば、意外と人見知りだし、私達に慣れて貰うまで連れてかない方がいいと思って黙ってたもの」


リッコは俺のことを良く見ているというか、何と言うか。


確かにいきなりこの大人達と練習だって言われたら、プレイに圧巻される以外に精神的にも疲れそうだ。意外と気遣いしいの人見知りだし。


「ねーねー、リッコ。『love boy』は俺が指導していいのかい?」


「残念リューイ。彼には俺がつくよ」


目をパチクリさせているうちに、ひょっこり現れたのはイケメンゴジラ。


「それに、お前さんにはちいとばかし私情で厳しくしたいもんでね。……俺の可愛いリッコと、妙に近いみたいだし」


「は?え、イケメンゴジラってリッコの彼氏?」


それなら今日までの出来事が全て繋がるわけだ。


リッコが男に負けず劣らずのプレイヤーなのも、プロボーラーとの繋がりがあるのも、今日わざわざあの場で勝負を持ちかけられたのも。


しかしリッコは、俺の導き出したその答えに、絵に描いたようなしかめっ面を向ける。