コートに入る前、四人で再び集まり、がっしりと肩を抱き合い円陣を組む。


「勝つわよ、勝つしかないんだからね!……3・2・1」


「「「「ファイヤー!!」」」」


このちょいダサのかけ声が、俺達の気持ちを高めてキラキラと輝く青春へ引き摺っていくよう。


コートの脇に避けた俺とイツにハイタッチをしてコート内へ走っていく三人を見送り、腕組みしてふぅ、と息を吐く。


「ヘイ、love boy!何で出て来ないんだよ!」


先にコートに入っていた『ディアボロ・ボーイズ』のムネヒロが、俺の方を見て指を差す。


「焦んなよ。ちゃんとあんたの全力を見極めて、潰しに行ってやるからさ」


「おーこわ。しかし見極められるかな?彼等が頑張らなきゃ、そうも行かないんじゃない?」


俺ばかりか、コートに行った三人までもを色気全開で挑発している。


「……ハーシー、マカロン。あいつ絶対ビビらせて、ついでにチビらせてやろう」


「そうだね。あのボーヤ、大学生のくせに生意気だから心ポッキリ折ってやろうか」


「あい、あいさー」


何を言っているか分からないが、多分、三人は今の挑発に対してメラメラしているよう。