来る第四試合直前。リッコは試合直前だが、まだうんうん唸りながら、最良の戦術を考えているようだ。


「リッコ、スターティング決まらない?」


「……ええ。先の試合を見るに、相手は体力を温存して来てるわ。私達は四人しかいないうえ、マカロンは出ずっぱり。スタミナを維持しつつ攻めるにはどうすれば良いのかしらね」


これまで瞬時に戦術を組み立てていたリッコが、こうまでして悩むなんて。


でも、それだけ本気で勝ちしか見てないんだ。だから、俺もその想いに全力で答えなきゃいけないんだと思う。


サイドの髪の毛を耳にかけ、汗をかいてしっとりとした肌を肩を使って拭うリッコ。


「……よし、決めたわ。レン、悪いけど、スターティングから君を外す。来るべきタイミングまで外から彼等を観察していて欲しいの」


「オッケー。点差離されんなよ」


「バカね、そんなの言われなくても。やるだけやってやるわよ」


やはりリッコの言葉は頼もしい。何故だろう、不安な気持ちは全く起きないんだ。