「佳那汰の見せろ!俺の見ただろっ!?」


「えー?別にいいけど。恋夜ってホント、見た目不良なのに中身糞真面目だね、はは」


天使の輪を携えた黒髪ショートボブを揺らす佳那汰はやはり爽やかで、ミントの葉っぱが飛び散っているよう。


その佳那汰の順位と点数の表を見て、俺は絶句してしまう。


98点97点98点98点96点……なんだ、なんだこの高得点の押収は!?


「ちょっと、リアクションしてよ」


「……だ、か、ら!どこ間違えんだよ!ここまで点数取っといてさ!」


「んー、ケアレスミスだってば。答案見直さないし」


見直せよそこは……と肩をガックリ落とした俺は、初めて佳那汰と話したあの時と同じような会話をして、再び机に額を引っ付けて机に突っ伏した。