それどころか、普段は強気に輝く瞳には、代わりに涙が浮かんでいて。


その大粒の涙はボロボロと溢れて、立派な双丘を濡らしていく。


「痛いなら責めてよ!怒ってよ!」


「リッコ、俺は……」


「聞きたくない!そんなの、本心じゃないものっ!」


悲痛な叫びがフロアを包み、他のオルフェのメンツもこちらを見つめる。


その場から逃れるように踵を返して走り出すリッコ。


「おいリッ……!」


咄嗟に追いかけようと膝に手を宛がい立ち上がる動作に移ったら俺だったが、それを止めたのは辛辣に言葉を投げられたイツで。


「止めてやれ。ああなった時は、一人になりたいと思う。リッコ、プライド高いから」


この場で一番リッコを理解しているイツがそう言うんだ。従うのが得策だろう。


キラキラした空間が、そのキラキラという文字が、第三者の手によってエンベロープをかけて拡張させられ、変形しているよう。