こいつらと連み出して、早いこと三ヶ月。


俺がメンバーの三人に抱いた印象は、最初の印象とは少し変わっていた。


学年一の美少女にして巨乳のリッコは、実は男勝りで誰よりもアクティブで、頭は良い筈なのにバカ。


一番童顔でチビのハーシーは、年の功かどこか落ち着いていて、たまに、堪らなく寂しそうに空を仰ぐ時がある。


そしてマカロン。いかつい無口無表情だと思っていたが、悪戯好きで、甘いものが好きな、メンバー内で一番子供な部分を持った奴。


こんな、色々仕掛けるような奴が無口なのって可笑しくね?


なんて思って、良く良く考えてみたら、マカロンは無口なんかじゃない。


ことあるごとに、マカロンは『音』を発しているのだ。


それは『言葉』というよりは、やっぱり『音』でしかない。


その『音』は、脳から喉に伝達する時に、まるでイラストレーターで文字にエンベロープをかけて拡張するように、『言葉』から『音』へ変形させられている。


そう感じてからは、違和感が胃の中をぐるぐると這い回るような、そんな感覚に陥ってしまうんだ。