きみは金色



「このまま残って練習していいから」



延々とお経が続き、やっと鳴ったチャイムがそれを止めたとき。


ホッとしたのもつかの間、先生が、そんなことを言い出した。



6時間目。音楽が、1番最後の授業だ。


居残り練習は教室ではなく、このまま音楽室を使っていいということだった。



「任せたわよ」



委員長に、そう言い残した先生。


でも、このナヨナヨワカメ委員長に任せられると本気で思ってるんなら、先生はかなりの、重度のアホだ。



先生が抜けたとたん、案の定。


3組のヤツらはいっせいに騒ぎ出した。




「授業しゅーりょーっ!!」

「パフェ食べたーい!!駅前寄らないっ!?」

「えーっ、パフェなら聖糖堂行こうよー!!駅前のとこ、下の段コーンフレークばっかなんだもん〜」