「…卒業しても、またバイク乗せろよな」
ファミレスを出て、のっそりと男2人で歩き始めたとき。
前にいる裕也にそう言って、尻に蹴りを入れてやった。
そしたら裕也はゲームのキャラクター並みに跳び上がって、悲鳴を上げて。
近くにいた通行人たちが振り返る。
変わったこともたくさんあるけど、このリアクションの大きさは、出会った当初からちっとも変わってない。
「〜痛ってぇ!!」
「ぶははっ!!」
「ちょ、レオ、骨!!骨に入ったって!!」
裕也は仕返ししようと、おれに向かって足を上げてくる。
笑いながら、それをかわした。
走り出す。大声を上げながら、裕也が追いかけてくる。
「〜レオが嫌がっても、絶対乗せるからなーっ!!」
「ははっ、そこは絶対乗せてやんねぇじゃねーのかよっ」



