…自分で言ったの?親に?
大学、行かせてくださいって?
レオ、親のこと嫌ってたくせに。
顔合わせるのもめんどくせぇって、言ってたことあるくせに。
…なんで?
「…何のために、大学なんか行くの」
口から出たのは、ちょっと投げやりな質問だ。
進学を選んだことを責めるみたいな、そんな口調になってしまっていて。
なのに。
「…あー。やりたいこととか、まだ全然決まってねーんだ」
レオは、毒の抜けたようなスッキリした顔で、あたしに言ったんだ。
「なんつーか…ちゃんと見つけるために、猶予を作りにいくだけっつーか」
「………」
「今すっげ、中途半端だからさぁ。ちゃんと将来進みたい場所とか、考えたくて……って、気づくのだいぶ遅いよな」
「…………」
「 でも、気づけたの…つい最近でさ」



