きみは金色


希美の服は、今日真子が着ていたものにとてもよく似ていて。


本当に一瞬だけ、真子が戻ってきたのかと思ってしまった。



こっちに近寄ってきた希美は、ニコニコしながら、テンションの高い声でしゃべり続ける。



「やー!!夏休み入ってから会えると思わなかったー!!元気してた〜!?」

「おー、元気元気」

「なんでこっちのホームいんの?レオいっつも違う路線だよね?だって家の方向……っ、あー……」



一方的に言葉をつなげていた希美は、急に何かを悟ったように、先を濁らせた。


そしてトーンをぐっと下げて、口をとがらせて言う。



「……もしかして、あの子と会ってたの?今日」



あの子。


希美の口から出た真子を表す語は、そんなにいい響きを持っていなかった。



…たしか、2年生の秋だ。


自習時間に、希美が真子につっかかったことがあったのは。


あれ以来、2人がしゃべっているところを見たことはないけど。