残っていた昼の空気をかき分けて。あっという間に、ずっと遠くに行ってしまった。
それが点になって、やがて見えなくなったころ。
…1日って、こんなに早かったっけ。
ホームに残って、そんなことを思った。
もう1度朝から、やり直せたらいいのに。
1日が48時間くらいだったら良かったのに。
ずっと終わらない、1日があればいいのに。
バカみたいな考えが、いっぱい浮かんで頭を回る。
だってそしたら、真子とずっと手を繋いでいられる。ずっと、抱きしめていられるから。
思うんだ。声とか。映像とか。
それよりもずっと、触れた感覚ってリアルだ。
真子を抱きしめたのは、初めてじゃない。でも今日はちがった。
触れた面積と、時間と、空気の密度が、全然ちがった。
今までの比較にならないくらい、いろんな気持ちが生まれてきた。



