「……わたしには、奇跡だなぁ」
ポツリと、落ちる言葉。
全部。取りこぼしなく、おれの肩に染み込んでいって。
「人気者のレオくんが、わたしを見つけてくれて。その上に、こんな言葉をかけてくれるの」
真子の長いまつげが、そっと伏せられる。
ゆるやかなその仕草は、頼ってるよって。信頼してるよって、おれに告げているみたいだ。
「レオくんの言葉は全部、宝物だ」
寄りかかって、目をつぶって。真子はそう言った。
心臓が、じわあとした。
言葉に例えようのない気持ちが、こみ上げてきて。
…そういうこと、素で言っちゃうんだよなぁ。
夕日そのものが顔に乗り移ってしまったくらい、頬が火照る。
心臓をしぼられるような気持ちになる。
雑巾しぼりじゃなくて。くしゃっとにぎられるのともまたちがって。
…わからないんだ。
こんな気持ち、真子としか、味わえない。



