「…受験の日、ね。うまくやらなきゃって。いつも通り完璧に埋めなきゃって。そう思ったら、頭が真っ白になった」
真子の白い肌が、光を反射する。
キラキラ、キラキラ。揺れる水面とも、またたく星とも違う、真子だけの輝き。
でもきっと本人は、そのキラキラを、改めて見ることはないんだ。
「…できなかったの。手が震えて全然、解けなかった」
「………真、」
「情けないよね」
おれの言葉にかぶせて、自分を責めるみたいに、真子は言った。
いつも成績トップで、全然違う場所にいるかのような真子。
でも、同じように。いや、それよりもっと。悩んで、苦しんできたんだ。
今もきっと、そうなんだ。
「…レオくん、覚えてる?」
「…へっ」
いきなり言われて、おどろいて顔をあげる。
同じく顔をあげた真子と、目が合った。



