パン屋では、1つずつ買って半分こした。
真子が選んだのは、自家製カスタードクリームが入った白パン。
おれは、ジャガイモがゴロゴロ入ったカレーパン。
「真子っぽいな」
「レオくんっぽいね」
同時に言って、笑った。
頬張ったらとても美味しくて、また笑った。
たしか前にも、こんなことがあった気がする。
学校帰りに寄った、ドーナツ店だっただろうか。
あの頃はたしか、2年の冬。
やっと一緒に帰るのが、普通になってきた頃。はじめて、キスをした頃。
それより前は、教室で話しかけても、お互いにどこかぎこちなくて。
もっと、前は。
緊張して、うまく話すことも。目を合わせることも、できなかったんだ。
神社を探して、古びたガードレール沿いを歩く。
手を握って。たまに振り返って。
笑って。しりとりなんかして。
「えーっと…か……か……カラス!」
「す……スイカ!」
「ええっ!?また″か″!?」



