きみは金色


「人多いとこではもうしないって約束するから、代わりにひとつ、お願いきいてくれる?」



握った手の中で、細い指をなぞりながら、尋ねる。



軽く首をかたむけた真子に、おれは耳打ちするように言った。





「…………真子と、旅行にいきたい」