立ったままの真子の手を引いて、自分のそばにしゃがませる。
真子は一瞬おどろいた顔をしたけど、すぐにやさしい笑顔になった。
「…真子、タイクツじゃない?」
「ううん、全然!!すごいね、わたし、正直ね…」
ぎゅっと膝を抱えた真子は、真子にしては早いペースでしゃべる。
「レオくんがこんなに上手だなんて思ってなかったの。知らなかったし、だからビックリして…」
「うまくねーよ、べつに…」
言葉をにごして、顔をタオルにうずめる。
息を吸い込む。清潔な香りが、肺をいっぱいに満たす。
「真子」
「ん?」
…あー、ダメだ。
テンションが上がると、素直な気持ちがそのまま口から飛び出てしまう。
「…あー、うん。おれ……やっぱ、好きかも。バスケ」
「…うん」
でも、いいかな。真子なら、いいかな。
おれが一生懸命がんばった時があること。
本当は少し自慢したいような、そんな気持ち。



