「い……行けたら、行かせてもらおうかな…?」
「!!」
「で、でもホントにわたしが居ていいのかな?」
「是非!!もうゼヒ」
両手で握手するみたいに、真子の手をとる。
あきらかにおれの勢いに押されている真子は、少し反り返り気味の体勢になっていた。
「う、うん……飯田くんて、バスケ得意なの?」
「あー………得意っつーか。バスケ部だったから。一応」
「へえ!!中学のとき?」
「……高校の、1年まで。もう退部したけど」
不思議そうに丸まる真子の目を前に、後ろ頭をかく。
バスケット。
中学のときは楽しかったけど、高校でのバスケには、あまりいい思い出が残っているとは言えなかった。
適当に流してしまおうかと思ったけど、真子がジッとおれを見つめていたから。
「あー……1年のとき、さ」
ドーナツに半分埋まったままの、真子の指。
その白く細い線を見つめながら、おれはポツリポツリと話し出した。



