きみは金色






放課後。約束通り、おれたちは駅周辺で少し寄り道をしていた。


このあたりは都会じゃないけど、でも完全に田舎ってわけでもない。


少し歩けばファーストフード店に、カラオケ店やゲーセンまであるし。


地下にもいろいろと店が入っていて、高校生が軽く遊ぶには困らない程度の栄え具合だ。



とりあえずドーナツ屋を目指していたとき、偶然、ある雑貨屋の前を通りかかった。


チェック模様の屋根に、店内はクリーム色。店頭にはアクセサリー類。


男同士じゃ絶対に立ち寄らない雰囲気の場所だ。



「…真子はこういうとこ、あんま寄らねーの?」



となりを歩く、真子に尋ねる。


真子はおれを見上げたあと、雑貨屋に目線を移して、フルフルと首を振った。



「ううん?友だちの誕生日プレゼントとか、買いに寄ったりするよ」

「…自分のは?」

「え?…ちょ、えっ、飯田くん!?」