きみは金色


ちょっとは取り組んでみたプリントも、早いうちにわからない問題に遭遇。


結局、落書きレベルの文字しか書けなかった。



「…あ。なーなー、進路指導って、もう全員終わったんだっけー?」



授業時間ももう終盤、という時だ。


だれかがやる気のなさそうな声で、そんな話題を切り出した。



「…あー?テスト始まるまでには終わってただろ」

「そっか。な、おれらみんな就職組だろ?なんか言われた?どういうとこ希望してるか、とかさぁ」

「べっつにぃ?就職するのかって確認だけ。つーか2年の今からどんな仕事とかわかんねーし、そんなん」

「だよなー」

「あ、おれさぁー。最近思うんだけど、即就職なら工業高校とか行った方がかしこかったよなー。即戦力とかで、すぐとってもらえるらしいじゃん?」



…みんなまだ、何にもまとまってないんだな。


黙って話を聞く中で、すこしホッとした。自分がまだ、何にも決めていないから。