そして言ってきたセリフがこれだ。
「…飯田。まだまだ若いな」
「だまれクソオヤジ」
パーン!!と、重いファイルが頭に降ってきた。
攻撃速すぎんだろ。頭どころか、首まで響いたし。
「いってぇ…」
「言っただろ、タメ口禁止」
…イワコウなんかにちょっとでも心を開いたおれが、バカだった。
進路相談室からの帰り。
まだ明るい、でも誰もいない廊下を歩きながら、なぜか無性に、市ノ瀬の声を聞きたいと思った。
澄んだ、風鈴みたいな声。
あの声が耳に入ると、体のモヤモヤが全部、外に流れ出ていく気がするんだ。
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