軽い気持ちで学校へ行くと、教室内はいつもと違う雰囲気に包まれていた。


今日は全員体操服で登校してきていて体育祭の時の光景によく似ている。


そんな光景を見ながら自分の席につくと、すぐに春子が近づいて来た。


「今日、ちゃんと走ってよ?」


どうやらあたしに釘を刺しに来たらしい。


普段のあたしなら困っておどおどしていたかもしれないけれど、昨日両親から話を聞いていたあたしには少し余裕があった。


「大丈夫だよ。全校生徒で走るんだから、ちゃんとするよ」