ケータイ小説 野いちご

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それはきっと、君に恋をする奇跡。

*第1章*
うるさい隣




入学して1週間が過ぎた。


あたしは、この高校にいる意味を未だ見いだせないでいた。


だって、ハルくんがいないんだから……。



勉強も難しいし疲れて一日が終わるだけ。


なんであたし、桜園高校なんかにいるんだろう……。


こんな学校なんてもうやめちゃいたいよ……。




───カキーン。



今日も野球部は朝から練習に励んでいて、バットの金属音が登校中のあたしの耳に届いた。


瞬間、体がブルッと震え、腕に鳥肌が立つ。


……拒否反応なのかな。


大切な約束が、野球で裏切られた。


そんな思いから野球を見たり音を聞いたりするだけで吐き気が襲ってくるのだ。


自分じゃどうにもできない感情。



すると。



「フフフ~ン♪フフフ~♪フフフ~ン♪……」



すぐ後ろから、のんきな鼻歌が聞こえてきた。

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