第一会議室に並べられたパイプ椅子に座る三十名の生徒の前に、スーツ姿の若い男が現れて、話を始めた。




「みなさん、今回は国が主催のサバイバルイベントに参加していただき、ありがとうございます。

私がイベントを取り仕切る黒川猛志です。

よろしくお願いします」




黒川がそう言って、三十人の生徒に挨拶すると、第一会議室に気のないまばらな拍手が起こった。




「それでは、イベントの説明をします。

夢を叶えたい。

普通の高校生なら誰でも思うことです。

私たちは、そんなあなたたちを全力でサポートします。

すべての高校生の夢を叶えること、それが私たちの究極の目標です」




オレは黒川の話を聞くと、うれしくなって、舞子に話しかけた。