―もっと、刺激的な恋を。―

ある日突然、



「……どちらさまですか？」



最愛の婚約者兼彼女が、記憶喪失になった。




「…あの、すみません、鮫上くん」


あ、苗字で呼んじゃう感じ？


「私は鮫上くんのどんなところが好きだったんでしょうか…？」


うんうん、そういう感じね、オッケー余裕余裕。


「私、きっと鮫上くんのこと大好きだったんですね」

「……」





俺のことを忘れた初は、俺の知ってる初なのに。





「こ……恋、人……ですか…？」

「んーん、もっと上」

「もっと上？」

「婚約者」

「！？」





ねぇ、初。

本当に俺のこと、忘れちゃった？





「その苗字嫌いだから……名前で呼んで」







・




適当クズ系男子

×

真面目すぎる天然女子




・







もう一回始めよう。全部。




「……絶対何があっても離さないから」






2023.1.9




以下追記(2023.3.7)

この度、当作品が初×婚カップル小説コンテストのういこんカップル部門にて、大賞を受賞しました。ありがとうございます。
この作品は『初×婚』という素晴らしい原作があって初めて出来た作品です。
原作を知らない方でもお楽しみいただけますが、知ってるとさらに深みのあるお話になると思いますので、ぜひぜひ原作も読んでみてください。

ビスビス