「私と結婚してほしい」
魔獣を召喚してしまい、
〝魔女〟と呼ばれて王国を追放された少女、シエル。
彼女の前に突然現れ、求婚した黒衣の騎士の名は
グランツ・フォン・ノイフェルトといった。
「貴女が私を好いてくれるまで、いつまででも待とう。
だからどうか機会をくれないだろうか?」
やがてシエルは騎士道精神に満ち溢れたグランツと
奇妙な逢瀬を重ねるようになる。
しかし、数多の貴族令嬢には目もくれなかった堅物騎士と、
世間に疎い元魔女の恋愛は前途多難で……?
「……明日、ベッドから出られなくなるようでは困るだろう」
「早起きには自信があります」
「うん、そういう問題ではないんだな」
少しずつ心の距離を近づけていく二人だが、
やがて王国を揺るがす危機に巻き込まれていき……。
(俺がシエルの居場所を守らねばならない)
──そしてすべてを乗り越えた時、二人はついに結ばれる。
「優しくするつもりだが、怖くなったらすぐに俺を止めてくれ」
恋愛不器用な二人によるもどかしすぎる日々の、はじまりはじまり。
- あらすじ
魔獣を召喚した罪で王国を追放された名もなき魔女は、突然現れた騎士グランツに求婚され、シエルと名づけられた。他人に利用され続けたシエルは、やがて少しずつグランツに心を開くようになる。彼がどれほど、彼女の一挙一動に理性を揺さぶられているかも知らずに。「俺に責任を取れと言うなら、君にも取ってもらわねば」堅物騎士団長×名もなき魔女の不器用すぎる恋愛はあまりにももどかしすぎて……?