「あたし……」 「倒れたんだよ、熱中症で。 そんで、俺が運んだの」 「えぇっ!?……重かったでしょ……」 好きな人に運ばれるなんて……… あたし、重いのに……っ。 「はっ!? んなワケねぇじゃん。ちょー軽かったし。 ちゃんと食べてるか?」 心配そうに聞く叶多くんに あたしは、ただただ頷いた。 「終わっちゃったんだね、体育祭………見たかったなぁ…」 「何を?」 「叶多くんのクラス対抗リレー……」 あっ……! あたし、本人の前で……………。