「おじゃまします…」 家の中は、妙に静かだ。 今は……もう6時すぎなのに。 「……家族は?」 「あー……、今北海道にいるよ」 ……北海道? 俺が首を傾げると、 こころははにかんだ。 「クリスマスの何かに当たってさ。 ママとパパは北海道に旅行で。 ゆめは…おばあちゃん家」 俺は、こころに促されるまま、 リビングの椅子に座った。 キッチンからは、 甘い香りがほんのりする。 「紅茶でいい?」 「ん。ありがとな」