――――…… 「ただいま」 家の中の空気は、 なぜか重々しく感じる。 「叶多、ちょっと来なさい」 いつもは、俺よりあとくらいに帰ってくる母さん。 今日は、少し早い。 リビングには、 暗い顔で俯いて座っている莉歩。 「…どうした?」 俺は、莉歩の隣に座り 母さんは俺の目の前に座った。 「……急な話なのよ…。1ヶ月後に―――――――――――――――――――」