「あたしから、叶多を奪わないで。

叶多がいなきゃ……生きていけないんだから」



本当は、大声で言いたげだけれど、


落ち着いてるように見せている。






でも……そんなの、


「……莉歩さんの、ワガママじゃないですか…?」



叶多くんを縛りつけているだけじゃん。



「そんなワケ…「ご注文の、コーヒーとオレンジです」



莉歩さんが何かを言おうとしたとき、


タイミングよく店員さんが来た。







「…っ…、何も知らないくせに。
アナタに、何が分かるのよ…!」




莉歩さんは怒りに満ちている。