+++莉歩side+++ 「ただいま」 叶多の声が玄関から聞こえた。 「おかえり、叶多」 あたしは、玄関まで叶多を迎えに行った。 ……あ…れ…? 叶多の右手の薬指には 見たことのない、リング。 「叶多、そのリング…」 「こころとペアなんだ」 そんな笑顔で言わないで…! もっと、奪いたくなる。 叶多を、あたしだけのモノにしたくなる……。