「…昨日、記念日だっただろ? ……1日遅れでごめんな」 叶多くんがポケットから出したのは、 可愛いシルバーリング。 「これ、ペアなんだ。 ちょっと恥ずかしいけど、つけて欲しいんだけど……」 思わず、涙が零れそうになった。 不意打ちすぎるよ………。 「もうっ……つけるに決まってんじゃん…!」 叶多くんは、あたしの右手の薬指にリングを通した。 『左手は、まだ先ね』と言いながら。 それって……………。 叶多くんは笑顔で言うんだもん。 普通より、倍くらいドキドキしてる……。