ふと、棚に飾られた一枚の写真立てが目についた。


好奇心に負け、私は一歩近寄ってその写真立てを見つめる。



「わ…」




そこに写る二人の青年。

一人は少し笑った棗様だった。



…な、なんて素敵な笑顔なんでしょう。


思わず見惚れてしまった。



そして、次にもう一人の青年に視線を移す。


人懐っこい満面の笑みをこちらに向けている彼は、正に王子というイメージがピッタリだった。



棗様の…ご友人でしょうか。

二人揃うと、本当に綺麗でずっと見ていても飽きることはなかった。


…て、私変態だ。



私はその写真立てから目を離し、再び掃除に戻った。


…彼もやっぱりお金持ちの家の方なんでしょうか。