「花がやりたいことを止めたくはないが、少しは俺との時間を作れ」
「……は、はいっ」
「ん」
そうして棗様はあまりにも自然に、私のおでこにキスをした。
こっ……
こんなの……心臓がいくつあっても足りませんよ……!
「……なんか」
「へっ?」
「何もしないって、思ったより難しいな」
……!?
どどどどういう意味ですか!?
やばい……。
ドキドキし過ぎて何も考えられない。
熱いです……!
「まあ、何もしないって約束したからな」
「こんなところ……他の方に見られたら……っ」
「大丈夫だ、俺達は婚約してるんだぞ。皆承知の上だ」
「……それもそうですね?」
……それはそれで恥ずかしい気もしますけど。
「たまにはこうして一緒に寝るぞ」
「……え!?よろしいんですかっ?」
「次は〝何もしない〟なんて約束はしないがな」
「……!」
ぷしゅ〜っと湯気が出そう。
私……絶対に眠れる気がしないのですが。
明日、棗様をちゃんと起こせるだろうか。
寝坊だけはしないようにしよう。
「……なんだか、本当に恋人同士って感じで……幸せですね」
「……またそんなことを。花のそれは狙って言ってるのか?」
「え!?どれをです!?」
「いや……まあ可愛いから良いか」
「かっ……かわ!?」
真っ赤になる私を更に抱き締めて、棗様は足を絡ませてきた。
もう何がなんだか。
多分私、この数分で3回くらい死んでおります。
ドキドキしっぱなしで、寿命縮まったんじゃないでしょうか。
これからはもっとこういうことが多くなるんですよね……?
私、耐えられる気がしませんよ……
棗様!
~我慢の限界~
-enb.-

