イケメン王子の花メイド






私は黙々と1人でマカロンを作る。


クッキングシートにマカロンを絞り出しながら、思わず溜め息が漏れてしまった




「……」




……いつもは棗様の帰りを待ちながら、楽しく作ってたのに。


私、結局ずっと考えてる。



棗様が帰って来たら、なんて声を掛けたらいいんだろう。


「何しに行ってたんですか?」って、聞きたいけど……やっぱりなんだか怖い。




〝諦めてもらう〟


〝俺も譲れない〟




……あの言葉の真意が知りたい。


本当に私を振った言葉だったのか。


棗様のあのお顔……私はどうしても気にかかる。



私を振ったような様子には見えないんだ。


都合良く考え過ぎなのかもしれないけど、

そう思えて仕方がない。



……だとしても、なぜ綾小路家に?


まさか「綾小路と一緒に住むことにした」なんてこと……。


自ずとそうなるかもしれないけど、今聞くのはショックが大きいな。



……ああ、駄目だ!

今はマカロンに集中しなきゃ!