イケメン王子の花メイド




……告白をすることに、意味があるのか。

茜さんは後悔しないように気持ちを伝えたのか。


だって今、茜さんと横山さんは今までと変わらず話せてる。

次のステップに進めたんだ。




「そんな所で立ち止まって何してるの」




そこで聞こえた声に、私はびくっと肩を跳ねさせる。

カツカツとこちらに向かって来たのは、チーフの前川さんだった。




「前川さん、お疲れ様です」


「お疲れ様です。有馬くんは部屋に戻ったんじゃなかったの?」


「はい。戻る途中です」


「そう。それで沢田さんは仕事終わったの?」


「お、終わりました!」




じっと前川さんに見つめられて体が固まる。


なんだろう……何か悪いことしてたかな……。




「沢田さん、最近表情が暗い」


「……えっ、すみません……!」




私は慌てて前川さんに頭を下げた。


……暗い……。

その通りだ。


私、自分のことばっかり考えて……仕事もろくに出来てない。




「あなたは明るさが取り柄だったじゃない」


「……以後気を付けます」


「棗様の婚約のこと?」




またもやぎくりと固まる。


……え、

前川さんにまで知られてたの……?


それは非常にまずいんじゃ……。